不当要求防止責任者講習を受講しました

こんにちは、三島市の行政書士村木です。
行政書士の仕事をしていると「暴力団とは関係ないことの誓約書」や「契約書の暴排(暴力団排除)条項」を目にする機会がたくさんあります。
普段から全く縁のない生活を送っている私たちからすると、これらの項目をなんとなく読み飛ばしてしまうことが多いのではないでしょうか。
紙1枚の誓約書、暴排条項のある契約書にどのくらい意味があるのか、、、
とても興味深い講習を受けてきましたのでご紹介します↓

不当要求防止責任者講習とは??

不当要求防止責任者講習は、全国の暴力追放運動推進センター等が毎年実施しています。
(静岡県の場合、なんと受講料は無料でした。)
暴力団の不当な要求(脅し、金銭の要求)から、会社や個人事業主がどのように身を守り対処していけばよいか、専門家の話や短編ドラマを観ながら理解できる内容となっています。

この講習を受けるには、事前に「不当要求防止責任者」を事業所から選任して届出する必要があります。
とは言っても、届出はオンラインで簡単にできました。(心配な方は紙での手続きも可能です)
選任の届出と同時に講習会の申し込みもできます。
年に何回も開催されていますが、会員専用の講習会もあるので注意が必要ですね。

講習の内容はこんな感じ

講習会は3部構成で約3時間です。
まず第1部では、写真や資料で県内の暴力団情報(勢力や事件発生率の推移)などが紹介されます。
こんな身近にもあるんだと大変勉強になります。

第2部では短編ドラマの視聴です。暴力団排除啓発DVDというのが20作品以上もあるらしく、そのうちの1本を視聴しました。
建設会社が暴力団の餌食になって倒産寸前まで追い込まれる内容でした。最後まで楽しく観ることができました。
このDVDは希望すれば無償で貸し出ししているそうです。機会があればぜひ全部観たい。

第3部は実際巻き込まれた場合に「誰が」「どこで」「どのように」対処すればよいかを教えていただきました。
また、巻き込まれる前の予防策や、相談先なども分かる内容になっています。

最後は受講修了書とステッカーをもらい終了です。

【こんなに大事】誓約書と暴排条項の効果とは?

事業者が暴力団から身を守る方法として何といっても大事なのは「誓約書」「契約書(暴排条項)」です。
今回視聴したDVDは、契約書の暴排条項が抜けていたばかりに追い込まれてしまった…という内容でした。

「誓約書」は暴力追放推進センターのホームぺージに小規模事業所向けのPDFが用意されています。
過去5年から現在、将来にわたって暴力団ではないことを誓約する内容です。
紙1枚ですが、もしも取引相手が暴力団であることを隠して署名した場合『詐欺』にあたります。
現在法律で大変厳しく取り締まっていることは暴力団も知っているため、誓約書1枚に大変大きな効果があるのです。
契約書を交わしていない取引でも使えるのがいいですね。

「契約書(暴排条項)」も誓約書と内容は似ていますが、暴力団関係者だと分かった後の取引の中止や損害賠償など、細かな内容を記載することが可能です。現在使用している契約書や約款に暴排条項があり、内容も充分であるかを確認することが大切です。

まとめ

  • 講習会は年に数回、無料で受けられる
  • 充実した講習内容と短編ドラマがおもしろい
  • 誓約書と契約書の重要さを改めて実感

簡単ですが講習会の内容と誓約書、契約書の大切さをご紹介しました。
社長や代表者のみならず社員の方の意識を変えるのにも、講習をうまく活用してみるのはいかがでしょうか。
誓約書や契約書の相談があれば、お気軽にご連絡ください。

投稿者プロフィール

村木 寿康
村木 寿康行政書士
補助者→使用人行政書士→個人開業(令和5年10月開業)
真面目で誠実な対応を心掛けています。